屋久島調査:その2(屋久杉:前編)

屋久島調査の続き、今回は屋久杉に関して調査し、まとめる。

屋久杉とは

屋久島の標高500mに自生する杉のこと。 狭義ではこのうち樹齢1000年以上のもの。 樹齢1000年未満は「小杉」と呼ぶ。

一般に杉の樹齢は500年程度である。 屋久杉の樹齢はけた外れに長く、樹齢2000年以上の大木も多く存在する。 これは、新鮮な水に恵まれながらも栄養が乏しい花崗岩の山地に育つため、成長が遅く材質が緻密で樹脂分が多く、腐りにくいからであると考えられている。

著名な屋久

縄文杉ルートで見る著名な屋久

三代杉

初代が樹齢 2000 年で倒れる。 その上に育った二代目は樹齢 1000 年で伐採される。 そして、現在その切り株の上に三代目の杉が生まれ育ち数 100 年たった。

倒木や伐採により更新されてきた屋久杉の代表的なもの。

巨大な根が二代目のもので、大きな空洞が初代が朽ち果ててできたものである。

翁杉

かつて、縄文杉のついで太いといわれていた屋久杉。 しかし、2010 年に地面から3m程の高さで折れて倒木してしまった。 理由は幹内部が腐って空洞化しており、自身や着生植物の重さに耐えずに折れたと推測される。

ウィルソン株

豊臣秀吉の命により大坂城築城のために伐採されたとされている杉の切り株。

株の中の空洞には清水が湧き出している。 また、内部に入ることもでき、空を仰ぐとハート形に見える地点が存在する。

名前はアメリカから植物収集に訪れた際に調査し、海外で記事を発表したアーネスト・ヘンリー・ウィルソンが由来となっている。

夫婦杉

3m程離れた2本の屋久杉の枝が10m程の高さでつながっている杉。 杉はもともと融合しやすい樹木であるが、これほど高い位置でつながっていることは珍しいとのこと。

秋には着生樹のマルバヤマシグレとナナカマドの紅葉が美しく色づく。

大王杉

縄文杉が見つかるまで最大の屋久杉といわれて「大王杉」という名前になった。

根本の上端と下端で5mもの落差がある急な斜面に立っている。 下部に大きな割れ目があり中は空洞になっている。

縄文杉

1966年に発見された、現在確認される最大の屋久杉。 樹齢7200年ともいわれていますが、科学的計測値は2170年となっている。

縄文杉まで行くには荒川口登山口から往復約10時間の登山コースを通る必要がある。

参考

www.yakushima-info.com